FC2ブログ

車中泊と電気の四方山話

以前に書いたように、途中にキャンプを挟まない車中泊旅行の場合、ほぼオール電化の生活になっています。なので、100VACインバータが故障すると嫌なので、以前から予備のインバータを色々と物色していました。そこで次のようなサイトを見つけました。
SP01ネットショップ
ここで出しているインバータは正弦波の出力にもかかわらず、500Wで¥13,00011,9009,500.と破格のお値段です。1kWでも¥22,90019,80016,500.と矩形波出力インバータなみの真っ青な値段です。ちょっと怪しい感じはしますが、勇気を出して500Wのインバータを注文してしまいました。手元に来ましたら色々とテストをしてみたいと思います。結果はまた後ほど報告します。

今の時期は暑さで車中泊はかなり厳しい時期ですね。カーエアコンをアイドリングをしながら回すのはご法度ですから、せいぜい扇風機を回すくらいしか手はありません。最近、SHARPから「コンビニクーラー」なるものが発売されているようです。似たような製品でコロナのどこでもクーラーというのもありました。一言で言えば「除湿機」なのですが、除湿時に作り出した冷気と暖気を再混合しないで、それぞれ別々に吹き出すものです。なので、締め切った部屋の中に置いて使えば、結局冷房にはならないばかりか、むしろ電気のロスの分温度が上がります。この暖気の方をうまく室外に逃がしてやれば冷房の効果を発揮できるのですが、どこでもクーラーの方は本体に布製の排熱ダクトが標準装備のようです。なので車中泊ではうまくこのダクトを使って車外に熱を排出できれば、結構使えるのではないかと思うのですが。あとは消費電力がどのくらいあるかですが、205/215W(50/60Hz)だそうです。サブバッテリーでもなんとか使える消費電力です。と言ってもとても一晩は持ちそうにありませんが。まぁ冒険で買える値段ではないので、誰か試した人が居たら教えてください。

色々と電気を使うようになると、車のオルタネータに頼らなくても発電できると何かと嬉しいのですが、かと言ってジェネレータを使うのは嫌です。太陽電池では弱ったバッテリーの充電までは出来そうにありません。燃料電池とかが安く出てくれば良いんですけどね…。なんか好きだなぁと思うのに「熱発電ランプ」などというものがあります。サーモトロンというそうです。

ランプの上に熱電素子が付いていて、傘の様な部分は冷却のフィンです。ペルチェ素子とは逆に温度差で電気を発電しています。この商品は4.5V~6Vで0.1A取り出せるとありますので、約0.5W程度の発電能力しかありません。しかし、これをコールマンの2マントルランタンの上に取り付けたらどうでしょうか。この10倍くらいは発電しそうな気がしますけど。あとは熱電素子を鍋の底に付けて、料理の際にも発電できるようなものも作れるかも知れません。(2011/8/24追記:この鍋は実際に(株)TESニューエナジーから発売されました→カタログ少し前の報道では、エンジンの廃熱を利用して発電するような記事がありましたが、その後どうなったのでしょうねぇ。
スポンサーサイト



line

元しらせ乗艦記

今は2代目しらせが南極観測船として活躍していますが、初代しらせは、現在ウェザーニューズ社に払い下げられて、SHIRASEという名前になりました(実質変わっていませんね)。1日に1回約20人×3回の乗船見学会が実施されていて、当方もそれに行って来ました。ウェザーニューズのSHIRASE乗船案内はこちら。船は千葉県船橋のサッポロビールの工場近くの岸壁に係留されていますが、一旦京葉線新習志野の駅に集合して、専用バスで岸壁に連れて行ってもらいます。

実は、元々しらせは海上自衛隊の所属なのです。なので、一般には「南極観測船しらせ」と言われていますが、正確には「砕氷艦しらせ」と言うのです。軍艦なんです。
DSC_1749.jpg
5002と言うのは自衛隊時代の艦番です。5000番台が砕氷艦を表しているそうです。一の桁が2というのは「ふじ」の1番に続いて2番艦ということです。今のしらせは3になっています(宗谷は自衛隊所属ではありませんでした)。オレンジ色に塗られているのは、海氷の真ん中でよく目立つためだそうです。

見学順序とは違いますが、いきなりブリッジの写真から。これは調速ガバナーという奴ですね。
DSC_1697.jpg
しらせは3軸推進なんですね。やはり自衛艦ですから日本語ですね。「前進第1きょーそーく」「おもーかーじ」なんて号令でやっているんでしょうねぇ。普通、軍艦は速度のコントロールは操縦室というのが別にあって、そこでコントロールするらしいですが、これは直接エンジン出力をブリッジでコントロールする時に使うのかも知れません。操縦室に指示を出すのに使うのは別にあって、
DSC_1704.jpg
たぶん、これだと思うんですね。面白いのはこのパネルには「急げスイッチ」というのが付いています。
DSC_1703.jpg
操縦室に「急いでやれ」という注意を与える時にONにするようです。

操舵輪です。
DSC_1708.jpg
この人が立つスペースは結構狭くて、腹が出ている人はここに入るのは難しいです。私はなんとか入れましたが(笑)。因みにこれはSHIRASEになってから取り替えられたものだそうです。普通、もっと小さい金属製のものが付いていたりします。どうりで腹につっかえるわけです。

下の写真は艦長が座るシートです。ブリッジの中では、艦長のシートは右側と決まっているそうです。左側の同じような位置にもおなじシートがあります。そちらは艦隊の司令官などが乗っているとき座るシートだそうです。普段は副長が座るとか。飛行機では左側が機長席ですからそれとは反対なんですね。もちろんこれに座ってみたのは言うまでもありません(笑)。実際には赤いシートカバーが掛けられているそうです。
DSC_1717.jpg

ブリッジのすぐ裏側にはCIC(戦闘指揮所)があります。砕氷艦とは言え軍艦ですからね(笑)。レーダースクリーンとかプロッター類が並んでいます。
DSC_1735.jpg

軍艦なので朝晩の寝起き、食事の合図は喇叭で行われます。もちろん、南極観測隊員も例外ではありません。
DSC_1725.jpg

南極に行くからには南極の海図が必要になる訳で…
DSC_1721.jpg

備え付けの大型双眼鏡です。星を見るのに使いたいかも。よく見るとロータリーエンコーダが付いていまして、覗いている方位などの情報が別室に伝わるようになっています。非常に視野が明るかったです。
DSC_1693.jpg

ヘリコプターの格納庫と飛行甲板。スプリンクラーで水が散水されていました。ヘリコプターが離発着するところでは水を撒くのが常識ですが、これは多分氷や雪を溶かしたりするのではないかと想像します。
DSC_1670.jpg

船の乗務員や観測隊員はこんな部屋で寝泊りします。
DSC_1607.jpg
東九フェリーのカジュアルフェリーの船室も似たようなもんです。因みに観測隊員はオーストラリアまで飛行機で行って途中で拾ってもらえます。

こちらは浴槽です。お湯は海水を沸かしたものだそうです。
DSC_1627.jpg
海水風呂は私も経験した事がありますが、よくよく考えてみれば、熱海の温泉の様な強塩温泉と同じですから、ようは気の持ちようかも知れません。もちろん上がる時には普通のお湯で体を流します。

医務室には簡単な手術が出来るように手術室があります。盲腸くらいなら対応可能かも。
DSC_1636.jpg

下は気象観測室に備え付けの航海計器です。ブラウン管にはいつも映し出している文字が焼き付いているのが見えます。経度を示すLONには東経を表すEが焼き付いて見えます。一応、昭和基地は東半球(東経39度35分)ですからね。緯度を示すLATの方はどちらかというとSが焼き付いているように見えます。
DSC_1653.jpg

こちらは下士官食堂です。観測隊員の食堂もこちらかな? 士官食堂は別にあります。
DSC_1619.jpg
厨房の鍋です。
DSC_1625.jpg
船の乗務員は航海中は禁酒だそうです。観測隊員はそれとは関係なく飲めるのだそうです。また、1日3回アイスクリームの配給があるそうです。

食堂の壁には無線機が取り付けられていました。
DSC_1622.jpg
この無線機のパネルを見ると「破壊区分」「破壊責任者」として名前を書く所があります。敵の手に渡らないようにするためなのでしょうか?

艦内放送の機械です。
DSC_1594.jpg

艦内には床屋があります。
DSC_1640.jpg

その入り口には以下の様な案内が。
DSC_1641.jpg
「恐怖の理髪屋 タイガーカットハウス しらせ本店」だそうです。『「失敗と絶望」という名の星のもとで鋏と櫛を手に考える-----。「まぁいいか!」』というのが笑えます。

南極での作業服装の注意書きです。
DSC_1649.jpg
一面銀世界ではサングラスの着用、日焼け止めクリームは欠かせないようです。

今はウェザーニューズの方達が今後どうやって利用していくかを色々と考えておられるようです。気象・災害情報の発信基地として利用していきたい、などのような事をおっしゃられていました。今回の見学の中でも甲板で空の観察や海の透明度の測定などが行われました。赤潮気味の海なので、透明度は1m程度かと思いましたが、結果は1.9mほどありました。
DSC_1664.jpg
line

二つのマックノート彗星(2)

再び2つのマックノート彗星を撮影してきました。

金曜の夜に飲み会で、土曜日は午前中ずっと寝ていました。昼頃に起きて外を見ると、あまり天気が良くありません。天気予報を見ても、夜はずっと曇りです。今日は駄目かと諦めていましたが、15時頃になるとすっきり晴れ上がりました。急いで準備をして花立公園に出かけました。

21時頃にはほぼ雲ひとつ無い快晴になりました。その日の天気くらいちゃんと予報しろよ>天気予報。しかし、霞んだような感じで最高の空とはいきません。

最初にC/2009K5を撮影します。撮影を開始する頃にはかなり高度が低くなってしまいました。

C2009K52147-2235.jpg
FS-78C+ST-2000XMで撮影したC/2009K5

C2009K5100613.jpg
Borg 101ED+Super reducer F4/DG + D50で撮影したもの。共に彗星核基準でコンポジットしたもの。下の写真の恒星の軌跡が連続していないのは、人工衛星や飛行機が横切ったものを除外したため。
透明度があまり良くないのですが、花立公園は北側の空が暗いので、テイルの方もまぁまぁ写ってくれました。

22時頃までK5を撮影していました。R1は01時30分頃に昇ってきます。それまでの間何を撮影しようかと空を見上げると、ちょうど北斗七星が頭の真上に輝いています。deep skyの天体を撮影するにはあまり良いコンディションではないのですが、回転花火銀河(M101)を写すことにしました。

M101.jpg
予想通り銀河の腕の淡い部分までは写ってくれませんでした。

時間も01時を回る頃になって、雲が涌き始めました。彗星が地平線から登ってしばらくは森の木の陰になって見えません。赤道儀の自動導入で彗星がいる方向に鏡筒を向けて木の上に出るのを待っていました。やがて望遠鏡の視野が森の上に出ました。しかし、彗星どころか全く星が見えません。低いところはガスに覆われているようです。一瞬でも顔を覗かせた瞬間も捉えられるように、カメラはずっと撮影を続けることにしました。そんな状態が2時30分頃まで続き、ついに雲が切れ彗星が顔を覗かせました。

C2009R10242-0257.jpg

C2009R1-100613.jpg

撮影条件は非常に厳しかったです。なんとか撮影できたという程度です。移動速度がかなり速いので、彗星核を追尾しようと準備していましたが無理でした。上のカラーの写真は露出3分ですが、その中でもかなり移動して核が棒状に写っています。テイルはやっと写ったという程度です。双眼鏡でも見てみましたが、確認はできませんでした。今週一杯は月の影響を受けず撮影できそうですが、そろそろ観望が難しくなってきています。

その後例によって車中泊しましたが、目が覚めたら11時頃になっていました(爆)。昨晩炊いた御飯で朝飯兼昼飯を済ませて、温泉に向かいます。いつもならささの湯に寄って行く所ですが、今回は湯の澤鉱泉に行って見ようと思いました。

湯の澤鉱泉1
日本の秘湯を守る会の会員旅館です。若い頃はスタンプ帳を持って行きまくっていたなぁ…。私は湯の澤鉱泉は行ったつもりになっていたのですが、どうもはじめてだったようです。では勘違いしていた湯の澤鉱泉のイメージはどこの温泉だろう(笑)。

湯の澤鉱泉2
ナトリウム-炭酸水素泉となっています。街中の騒々しい日帰り入浴施設と違い、山間の静かな宿の温泉という雰囲気たっぷりです。泉質としてはヌルヌルしても良さそうな感じですが、石鹸で体を洗った後もヌルヌル感はありませんでした。浴室の写真は岩風呂ですが、もう一つは檜風呂だそうです。週ごとに男女入れ替えのようです。

line

道の駅と車中泊

車中泊で車旅というサイトがある。ミニバン車中泊バイブルの著者(爽生氏)が開設しているブログだ。そこで、少し前に「車中泊とPキャン、そして専用施設」という書き込みがあった。そこで気になる書き込みを認めたので、コメント欄にコメントを書き込んだところ、「ここは意見交換の場ではない」という理由で一方的に議論を打ち切られた。ブログとはWEB上の日記であり、ブログの開設主が一方的に思ったことを書き連ねていれば良い物であり、爽生氏の言うとおり意見交換の場ではない。意見交換をする機能もあるというのが正確な表現だろう。であれば、当方のブログでも言いたい事を言える訳で、rejectされた当方の意見の続きを述べてみたい。

まず、Pキャン(パーキングキャンプ)という言葉である。キャンプとは「野外で宿泊する行為」であるとWikiには書かれている。自炊しようとしまいと車の中で一夜を過ごせばそれはキャンプと考えるべきである。したがって、私はPキャンと車中泊を区別することはあまり意味が無いように思っている。区別しなければいけないのは「オートキャンプ」の事である。元々の語源まで遡ると訳がわからなくなりそうだが、日本では、車でキャンプサイトの中まで乗り付け、テントやタープを張り、テーブル・椅子を展開して火器を利用して炊事を行う、というものだろう。爽生氏の言うPキャンとはむしろこちらに近いと思う。

夜になればお腹は空いてくる。食事を摂るのは人間として当然の行為だ。自炊だろうが弁当だろうが、駐車場に停めた車の中で食事をするのを禁止されるいわれはない。禁止されているのは、路上でオートキャンプまがいのことをすることだ。それはオートキャンプ場でやるべきだ。爽生氏も自身の著で書いているように、サブバッテリーがあれば火器を使用しなくても簡単な自炊は可能である。もちろん、キャンピングカーなど最初から火器の使用を前提に作られている車の場合は問題ないだろう。

道の駅の設置目的とは、道路利用者に道路や周辺地域の情報を提供することと、自動車運転者に休憩する場所を提供することである(http://www.mlit.go.jp/road/station/pdf/guidance.pdf)。これには駐車場やトイレは24時間提供可能でなければならないと定められており、これが車中泊をする人が欲している場所の条件に最低限合致したわけだ。そして道の駅の設置者は「市町村又は市町村に代わり得る公的な団体」と決められていて、清掃などの管理は設置者が行わなければならないことになっている。つまりは税金で賄われているということである。野菜の販売やレストランの売り上げで賄われているのではないようだ。

さて、私が爽生氏に噛み付いたのは以下の点に対してである。

そんな世界自然遺産の国立公園内で認められている火器が、なんでコンクリートとアスファルトだらけの道の駅で使用禁止なのか… 文句をいう気にもならないですよね。つまりは歓迎されていないんです。できうるなら、うちでは車中泊をしてくれるなと顔に書いてある施設に、いつまでユーザーはヘコヘコしていなければならないのかな。しかも税金で作られた箱物行政施設の代表例みたいなところに、一宿一飯の恩義を感じることが本当にできる人は素晴らしい人格者だと僕は思う。


道の駅はキャンプ場ではないのだから、自由に火器なんぞ使えないのは当たり前だと思うのだが。そんな人達がぞろぞろやってくるようになれば歓迎されないのは当たり前だ。そもそも設置された目的が違う施設に乗り入れて、火器を使わせろ、サイドオーニング出させろ、というのはちょっと度が過ぎた要求だと思う。ヘコヘコするのが(私はヘコヘコしていることは無いですが)嫌なのであればそんな場所は使わなければ良いのだ。それに、歓迎されていようがいまいが、結局追い出されもせず文句も言われず一晩過ごさせてもらった施設に対して「一宿一飯の恩義を感じることが本当にできる人は素晴らしい人格者だと僕は思う」などという事が平気で言えるような人は、さぞすごい人格者なのだと思う。

普通、サービスに対するコストは受益者負担が常識である。道の駅の維持費はその地域の住民の税金で維持されている。税金で維持されるからには広く沢山の人の利益に繫がらなくてはならない。車中泊の場合は、夜間の間駐車場の1区画を独占的に使用してしまうため、広く沢山の人が使う機会を奪ってしまうことが問題なのである。車中泊車が居て利益になる事といえば、施設に対して夜間の防犯になるかもしれない事位か。以前私は、道の駅の駐車場は有料でも良いのでは?と書いたが、それは長期間占有というサービスに対する受益者負担を明確にするためで、サイドオーニングやテーブルを出したいからではない。下の写真はとある道の駅のゴミ箱の周囲に捨てられたゴミの山である。これはまだ状況としては良い方かもしれないが、こんなゴミを連日処理することも無料施設でのサービスの範疇を超えていると思う(しばらく観察していたが、これを捨てている大部分は車中泊をしている人だった)。
ゴミ


確かに、最近のオートキャンプ場は高規格化が進み、一泊4000円もするような場所もざらにある。爽生氏が言う「ビジネスホテル感覚のオートキャンプ場」とは、低規格でもよいから低料金で泊まれるオートキャンプ場をということなのだろう。もちろんそういうオートキャンプ場が増えてくれるのは大賛成である。むしろ私は、そこかしこのオートキャンプ場が高規格化してしまって、単なる車中泊では泊まりづらい状況になってしまった事こそ問題だと考える。
line

サブバッテリーと消費電力

オモチャを買ってしまいました。

それはワットチェッカープラス
WCP.gif
コンセントと電気機器の間に繋ぐことで、繋いだ機器の消費電力が測定できます。
そもそもこのオモチャを買おうと思い付いたのは、車中泊の時のサブバッテリーで使用する機器がどれだけ電気を使っているかを調べたかった為と、サブバッテリーの使用状況をモニターするため(結果的にこちらはできませんでしたが)です。

バッテリーからどれだけ電力量を取り出せるかは、バッテリーの容量(Ah)と端子電圧から大体計算できます。私のバッテリーは今はG&Yuの115Ahのバッテリーを使用しています。これは115Aの電流を1時間流すことが出来るという意味(実際は5時間の間に)ですから、12V×115A×1h=1380Whの電力量が使えます。実際は内部抵抗でのロスがあるので、これよりは少なめになります。内部抵抗でのロスは電流の2乗に比例します。例えば内部抵抗が0.01Ωだったとします。115Aの電流を1時間流した時に内部抵抗で消費される電力量は 115A×115A×0.01Ω×1h=132.25Whとなります。132Wh(約10%)もの電力量が無駄に熱に変わります。内部抵抗がより大きければそれだけロスする電力量も大きくなります。言い換えれば、電流をたくさん流せば流すほど取り出せる電気の量は減るということです。

ちょっと話が横道に逸れましたが、サブバッテリーに繋いで(実際はインバータを介して)使用する機器がどれだけ電気を使うかが判れば、満タンにしたバッテリーでどのくらいの回数使えるかが大体わかります。お湯を沸かす場合には、水の比熱容量から大体は計算が出来ます。水の比熱容量は4182J/kg/Kです。1kg(≒1リットル)の水の温度を1度上げるには4182Jのエネルギーが必要だという意味です。3600J=1Whですので、1.16Whになります。これから計算すると、20度の水1リットルを100度にするには1.16×(100-20)≒93(Wh)必要になります。これを電気ポットで沸騰させる場合は、電気ポットの熱効率を考慮する必要があります。そこでワットチェッカーの出番です。ここでは私が車中泊で使用しているツインバード TP-D413で実際に実験してみました。
TP-D413

まず、500mlの水をポットに入れ、ACコードを繋ぐ前に水の温度を測ります。
t1.jpg
21度あるようです。
次にACコードを繋ぎ、ワットチェッカーで消費電力を見てみます。
Watt.jpg
404Wですね。この時の電圧は
Volt.jpg
99.6V。若干電圧降下している感じです。因みに、このワットチェッカーでは力率も測定できます。力率とは、電圧と電流のずれの大きさを表します。直流の場合の電力は電圧×電流で簡単に出せるのですが、交流の場合は時間と共に電圧が変わります。電圧の変化と電流の変化が一致していれば話は簡単なのですが、電気の使い方によってはそれが一致しないことがあります。マイナスからプラスに電流が流れる時間(一瞬ですが)があったりするのです。力率の値が低いとそれだけ電気を有効に使えていないことになります。今この文章を作っているデスクトップパソコンの力率は約70%でした。ノートパソコンのACアダプタはもっと悪くて、50%~60%程度しかありませんでした。半分くらいは無駄に電気が流れています。電気ポットはほとんどが電熱線で電気を消費している筈ですから、力率は100%に近いはずです。実際にワットチェッカーで見ても1.00(=100%)と表示されました。

さて話を元に戻します。電気ポットが「保温」に変わるまで8分15秒を要しました。その時の温度は
t2.jpg
この写真を撮影した時は90度に下がっていますが、この前には91度ありました。これでは沸騰には程遠いし、もっと上がって欲しいんだけどねぇ…。ワットチェッカーには電力量も表示できる機能があるのですが、kWh表示で小数以下2桁しかありませんので、ここは時間×消費電力で出すことにしましょう。
0.1375時間(=8分15秒)×404W ≒ 56Wh
水の比熱容量から計算すると
1.16×0.5×(91-21) = 40.6Wh
この電気ポットの熱効率は 40.6÷56×100=72.5%ということになりました。私のバッテリーなら単純計算では500mlなら24回沸かせる計算なんですが…。実際はかなりロスをしているようです。

電気ポットのように、消費電力が一定の機器は比較的判りやすいのですが、電気炊飯器は頻繁にON/OFFを繰り返すので、ちょっと厄介です。ここはワットチェッカーの電力量表示を頼りにすることにします。炊飯器はこれも車中泊で使用している象印NS-ND05で普通の白米を2合炊いてみることにします。
炊飯器

ワットチェッカーの表示はかなり頻繁に変わります。
Watt1.jpg

Watt2.jpg

こんな感じで、大体281Wの時と37Wの時、それと電気が流れない0Wの時が繰り返し表れます。
スイッチを入れてすぐの頃は37Wの時間が結構長く、一旦電気を沢山流して、その後保温のような感じです。つまり、「始めちょろちょろ」をこれで実現しているのでしょうか(笑)。しばらくするとほぼ連続的に280W近辺の電力を使うようになります。「中ぱっぱ」ですね。そして、炊き上がり13分前になると蒸らしの工程に入るようで、ほぼ37Wと0Wの繰り返しになります。因みに力率はどの段階もほぼ100%でした。

炊き上がりまでは48分を要しました。
Elapse.jpg


kWh.jpg
消費電力量は約90Wh。500mlの水を沸騰させるよりも大きい電力量です。私のバッテリーなら15回は炊けることになる計算です。平均使用電力は113W。

さて、本当は、サブバッテリーにこのワットチェッカーを繋いで、実際に取り出せる電力量を測定する予定でした。
私の12VDC→100VACのインバータはセルスターのHG-500です。このインバータの出力は矩形波です。実際の波形はこんな形をしています。
矩形波
このインバータにワットチェッカーを繋いで見ましたら、電圧が0Vになってしまいました…

目論見は失敗に終わりましたが、色々と遊べそうなので買って良かったと思います(笑)
面白いのは、電力量からCO2排出量に換算する機能があります。私の電気ポットで500mlのお湯を沸かすと約10gのCO2が排出されるそうです(笑)。人は1日に約1kgのCO2を出すそうです。1分半ほどの呼吸量ですね。
line

井川・寸又峡の旅

5/29~30で井川・寸又峡に旅行に行ってきました。

今回の旅の主たる目的は
1.SLとアプトラインに乗る
2. 寸又峡温泉
の二つです。もちろん、車中泊ではなく旅館に宿泊です。また、私はいわゆる「鉄」ではありません。鉄塔好きではありますが(笑)

静岡県の金谷から千頭までの間を結ぶ大井川鉄道では、3月から12月までの間は毎日SLが運転されています(それ以外は週5日)。20年位前に千頭から家山の間をSLで往復したことがあったのですけど、その頃の記憶も薄れてきていましたので新鮮な体験でした。いや、それより前の小学校低学年時代に親の里帰りで秋田に行った時に、確か羽越本線で走っていた現役のSLに乗ったことがありました。トンネルに入ると、「窓を閉めなさい」と言われて窓を閉めたことをずっと覚えていて、20年前のSL乗車の時も窓を閉めたのですが、周りの人は誰も窓を閉めず、車内が煙でモウモウとなった事を覚えています。

DSC_1538.jpg

乗ったSLはC56-44。大井川鉄道のホームページや車内の放送で聞いた説明では、昭和11年に造られた機関車だそうで、戦争中にはタイ・ビルマに送られて走っていたそうです。戦後もしばらくはタイで使われていたそうですが、そのタイでもSLの時代は終わり、引退後日本へ返還されたそうです。

連結されている客車も、旧国鉄で使用されていたものを再利用しています。これ以外にも、近鉄のビスタカーや南海のズームカーなど、レトロな車両に興味のある鉄ちゃんには垂涎モノの車両が現役で走っています。

むき出しの蛍光灯とゴツイ直角椅子。
DSC_1534.jpg

宇宙ゴマ形式で首を振る扇風機。懐かしいですね。
DSC_1533.jpg

洗面所も昔のままです。さすがにトイレは重力式(線路直通)ではないのでしょう。
DSC_1532.jpg

SLの終点千頭駅からバスに乗り寸又峡温泉へ。入ると皮膚がヌルヌルする温泉は良くありますが、寸又峡温泉のヌルヌルは日本一ではないかと個人的には思っています。旅館は山湯館。豪華ではなく、古さも感じる旅館でしたが、宿泊料金を考えるとまぁ妥当かもしれません。休前日の割り増しも無かったですし。また、この時期でも猪鍋が食べられたのがちょっと驚きでした。これはなかなか美味しかったです。

チェックインをしてから歩いて夢の吊橋と飛竜橋に行きました。夢の吊橋までは歩いて30分ほど。橋の降り口には、橋を渡った向こう側には304段の上り階段が控えており、足に自信の無い人は行かないようにと書いてありあります。基本的に橋は一方通行のようで、橋を渡ったらその階段を登るしかないようです。

DSC_1381.jpg

橋の下の水面がバスクリンのような色をしているのは、鉱物微粒子によるチンダル現象だそうです。
因みに、この湖は寸又川を堰き止めた大間ダムによるダム湖です。
DSC_1378.jpg

注意書きにあった304段の階段はかなりキツイものでした。「えっちら階段」とか「くろう坂」などと名付けられていました。階段を上り終わった所の近くに尾崎坂展望台というところがあります。が、そこからは吊橋も飛竜橋も見えません。階段を登った疲れをここで癒して飛竜橋に向かいます。飛竜橋とは昔木材運搬のための森林鉄道が通っていた橋を鉄道の廃止後に道路橋として利用したものだそうです。
DSC_1393.jpg

なお、先ほどの尾崎坂展望台にはその時の森林鉄道が展示してあります。
DSC_1391.jpg

下の写真は飛竜橋の上から見下ろした風景。高さは70m程あるそうです。
飛竜橋から

次の日には、大井川鉄道井川線=南アルプスアプトラインに乗るため、バスで奥泉駅に向かいます。
アプトラインは、現在は日本で唯一となったアプト式機関車が活躍する路線で、アプトいちしろ~奥泉ダムの1区間にてアプト式電気機関車で1000分の90という急勾配を上り下りします。

列車はこんな山の中をコトンコトンと進んでいきます。
DSC_1405.jpg

アプト式の電気機関車です。ED90型と言うそうです。
DSC_1411.jpg

下の写真の様なラックレールに機関車側のピニオンギアが噛み合って駆動力を得ます。この写真はラックレールの始まりの部分なので、まだ山が小さいです。因みにアプトとは開発者のカール・ロマン・アプト(Carl Roman Abt)に由来するそうです。アプトはABTのドイツ語読みです。
DSC_1410.jpg

アプトのロゴマーク。かっこいいですね。
DSC_1409.jpg

下の写真は長島ダムです。このダムが出来たお陰で、井川線は線路の移転を余儀なくされました。そこで、ダムの水面より高い所に一気に上り下りするため、アプト式が採用されたそうです。20年前に来た時はまだアプト式になる前でした。
DSC_1417.jpg

その先、日本一高い鉄橋(写真下)や
DSC_1430.jpg

奥長島ダム(写真下)などを通過した後…
DSC_1438.jpg

アプトラインの終点井川駅のある井川ダムに到着します。
DSC_1446.jpg

井川ダムは日本では珍しい中空式の重力ダムなんだそうです。
DSC_1470.jpg
この図のようにすべて空っぽというわけではなく、ブロック状に空洞があるようなものです。ダムのすぐ下には井川発電所があります。有効落差は90m程ですが、2台の水車(フランシス水車)により62000kWの発電能力があります。
DSC_1475.jpg

大井川水系の水力発電所を合計すると66万kWの電力になるそうです。
line
line

line
プロフィール

夜行虫

Author:夜行虫
夜行虫とは天体撮影等、夜に出歩くのが多いことから名づけました。夜光虫の誤変換ではありません。海に潜ったり温泉浸かったりも趣味です。

line
最近の記事
line
最近のコメント
line
最近のトラックバック
line
月別アーカイブ
line
カテゴリー
line
ブログ内検索
line
RSSフィード
line
リンク
line
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

line
sub_line