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5億年前の地層を巡って

なんかしばらく更新しなかったら変な広告が上に来てしまいました。

さて、本日は茨城県日立の多賀山地に広がる古生代カンブリア紀の地層が出ている地域を巡検してきました。

最近になって日立の山間に広がる古生代の地層の年代が放射性同位体比で求められて、5億年以上前の古生代カンブリア紀の地層であることが判ってきました。2011年に水戸で地質学会が開催された際に巡検が行われたのですが、その時の資料がWEBで見ることが出来ます。こちら
今回はこの資料を頼りに巡検に行ってきました。

色々わからない事を調べに行く事は調査と言いますが、先人の調査で色々なことが判っている場所にそれを見に行く事を巡検と言います。今回は上記資料の東連津川コースを辿ってみました。

こちらは上記資料から本日の巡検コースの地図を抜粋したものです。
160228巡検地図

最初は資料中のStop1,小木津山自然公園入口の変成ポーフィリー(斑岩)。
P2280005.jpg
多分、川の流れの白い部分がポーフィリーなんだと思うのですが、サンプルを取れないので良く判りません。写真中央の転石は恐らくポーフィリーです。

続いて東連津川沿いの林道に沿って見学していきます。車を停める関係で本当の順番は違っていますが、資料のStop番号に沿って並べて行きます。

Stop2の「5億年前のポーフィリー岩脈が赤沢層を貫く」です。
P2280021.jpg
露頭のすぐ下に小さな川が流れていて間近に見ることが出来ませんでしたが、資料によれば写真中央の岩塊がポーフィリーのようです。その周囲には石英脈が貫入しています。Stop1のポーフィリーが505Ma(Maは百万年)という年代が出ているそうですが、それと同じ岩相ということです。岩脈という奴はすでに堆積している岩盤の中に火成岩が後から貫入してくる訳で、つまり貫入されている周囲の地層は505Maより古いという事になります。

Stop3の「層状で片状の赤沢層緑色片岩」です。
P2280009.jpg
緑色で薄い片状に割れる地層で、元は凝灰岩との事です。三波川帯の岩石もこんな感じですね。もしかするとカンブリア紀の化石が出るかも知れないとの事ですが、今回は化石探しはパスです(いや、見つかったら大変なニュースですね)。写真に写っているハンマーはEstwing社のピックハンマーで、地質屋さんの世界ではまぁ有名な奴です。私はその世界からはずいぶんと遠ざかっていますので、今回ン十年ぶりに活躍しましたが、サビの具合がいい感じに年期を醸し出してくれています(使っている本人はシロートですが)。

次のStop4の手前に、昔採掘していたと思われる坑道の跡を発見しました。
P2280031.jpg
今はコンクリートで入り口が塞がれています。

P2280027.jpg
入り口の脇の岩に石英脈が見えます。恐らくこれを頼りに掘っていったのではないかと思います。

Stop4「道路脇赤沢層の枕状溶岩と石英脈」…?
P2280035.jpg
これが何処なのか全くわかりませんでした。位置的にはこの写真のあたりではないかと思うのですが、どこが枕状なのかさっぱりです。こういうのは案内してくれる人がいないと辛いですね。河原の方にも出ていたそうなのですが、そちらは行かなかったので結局良く判りませんでした。

ここから先は、これまでの緑色片岩の地層から変成花崗岩に変ります。この辺りの石を割ってみますと
P2280042.jpg
こんな感じの断面が出て来ます。これを花崗岩と言われてもちょっとわからんです。

Stop5 不動滝:5億年前の変成花崗岩
P2280045.jpg
NHK大河ドラマ「武蔵」でも使われた不動滝です。資料によると現在でも修験者が滝行をするらしいです。

Stop6 不動滝上流:5億年前花崗岩と3億5千万年前大雄院層との間の不整合
カンブリア紀の赤沢層の上に不整合で覆っているのが石炭紀の大雄院層です。二つの地層の間には1憶5千万年の時代の差があります。この間は長い間陸地となっていて地層が堆積する事が無かったためです。中国東北部や朝鮮半島などでも同じようにこの時代の地層を欠いていることから、この時期をGrate Hiatusと言うそうです。

で、これも場所がわかりませんでした。
P2280052.jpg
なんとなくそれっぽいような感じの場所です。川の奥側が大雄院層の様にも思えますが・・・。資料の写真を見ても不整合と言ってもかなり分かり難い感じなので、私のようなシロートに毛に生えたような人間にはちょっと難しかったかも。でも、この不整合は大変興味あるので、またの機会にここかまたは別の場所で良く見てみたいと思います。

大雄院層は石灰岩を沢山産出します。石灰岩の一部は変成を受けて大理石になっている場所もあります。常磐道を北上して東海PAを過ぎる頃に那珂川を渡る橋がありますが、そこから真正面に白い岩肌の採掘場が見えます。そこが大理石の採掘場で、
P2290002.jpg
こういう真っ白いキラキラした大理石が出ています。これは以前鉄塔常磐線を追跡していた時に採集したものですが、真弓山の寒水石という有名な石です。

つづく(多分)
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Author:夜行虫
夜行虫とは天体撮影等、夜に出歩くのが多いことから名づけました。夜光虫の誤変換ではありません。海に潜ったり温泉浸かったりも趣味です。

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