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PoleMasterをさわる

最近注目されているQHYCCD社のPoleMasterですが、天文ハウスTOMITA福岡店の5周年記念割引で、アダプター込みで3万ちょっとで買えるとあってついぽちっとしてしまいました。

PoleMasterとは、赤道義の極軸合わせを支援するための小さなカメラとソフトです。極軸合わせは一般的には赤道義の極軸についている極軸望遠鏡を覗いて、北極星を極軸望遠鏡の視野内のしかるべき位置(日時によって変わります)に来るように向きを調整します。この「極軸望遠鏡を覗く」という行為が、歳をとるにしたがって段々ときつくなってきています。地面に膝を着き極軸望遠鏡の接眼部の高さに顔を持って行き、斜め上方向を仰ぎ見る形で覗く訳です。この体勢は結構つらいものがあります。一連の動作はもう長いことやっていますので、それ程時間はかからずに極軸合わせはできるようにはなっているのですが、もう少し楽にできないものかと常々感じてはいたのです。

そこでPoleMasterです。

P5280008.jpg
なんだか昔のお菓子の入れ物のようなケースに入っています。

P5280006.jpg
これがカメラ本体です。付いているレンズは焦点距離25mmと書いてあります。下の赤い部分が赤道義アダプターです。

P5280001.jpg
赤道義の極軸の開口部にタカハシ用取付リングを装着したところ(赤い部品)。本当ならバランスウエイトの取り付けシャフトは降ろしておかないと極軸望遠鏡が塞がって覗けませんが、今日はその必要が無いので格納したまま。

P5280002.jpg
取付リングにカメラを装着したところ。今回は使い方を練習するだけなので望遠鏡は載せていません。

1.png
ソフトを起動して接続ボタンを押すと、カメラで撮影された夜空が映し出されます。ビデオ映像なのでリアルタイムに更新されます。最初に、カメラの露出時間とかゲイン設定を行います。上の画面では北極星が一番明るく映し出されていますが、後の作業でその他の周りの星も写っていることが必要になるので、少し露出を多めにします。

2.png
露出設定をOKすると北極星をダブルクリックするように指示されます。左上の方の円の中には、マウスカーソルがあるあたりの拡大画像が表示されています。結構収差で歪んだ形に映ります。

10.png
北極星をダブルクリックすると、周囲のいくつかの基準星が赤い丸で表示されるので、それをモニターに映っている実際の星像に重なるように回転させて合わせます。

次からは、今の赤道義の極軸が何処を向いているかを調べる作業になります。
11.png
北極星から少し離れた所にある適当な明るめの星を選んでダブルクリックします。今後の作業でこの星が時計回りに回転するように赤道義を回すことになるので、なるべく左下の方にある星を選んだ方が良いかも知れません。あまり端の方にある星も回すと画面から外に出てしまうかも知れませんので避けた方がよいでしょう。

12.png
基準星をダブルクリックすると星がこの方向に回るように赤道義を回転させろと指示されます。45度位回転させれば良いように思います。

13.png
先ほどダブルクリックした星が回転後に移動したところをまたダブルクリックします。そうすると先ほどの回転の指示がもう一度出ますので、同じように時計回りに星が回転するように赤道義を回し、更に選んでいる基準星が移動した先をまたダブルクリックします。

回転中心から半径が先ほど選んだ基準星までの長さの円が描かれるので、赤道義を赤経軸周りにまわしてもその円上に常に選んだ基準星が乗っているのを確認します。これがOKであれば、現在赤道義の極軸が向いている方向が推定できたわけです。

次から、天の北極に赤道義の極軸を合せる操作になります。
15.png
赤道義の極軸を正しく合せた時に北極星があるであろう位置に緑の丸が表示されているので、そこに実際に映し出されている北極星が入るように赤道義の極軸の方向を動かします。

ここまでが極軸の疎調整と言う作業になります。次からは極軸の精密調整という作業になります。
先程の様に北極星をダブルクリックし、周囲の星のパターンを実際に写っている星に合うように回転させます。合わせてOKボタンを押すと
17.png
ちょっと画面の下が切れてしまって見えていませんが、左の拡大領域にあるように緑の丸(天の北極)と赤の丸(赤道義の極軸)が表示されています。この二つの丸が重なるように赤道義の極軸の向きを微調整します。

これで終わりでも良いのですが、更に精密な極軸合わせの為に大気差を補正した極軸合わせも可能です。
21.png
観測地の緯度経度、気温、気圧などを入力します。気圧はkPa単位なので、hPaの1/10の値を入れます。大気差は星の光が大気の屈折で高度が高い方にずれて見える効果を補正しますので、若干極軸の向きを下に向けなおす操作が必要です。

ざっと、PoleMasterの操作方法を書いてみました。
実際に手で合わせるのに比べてどうかと言うと、時間的にはちょっと微妙な感じです。これまでの方法での極軸合わせでは、極軸望遠鏡の中に北極星を導入するのに結構時間を使います。その点、画面に写した北極星を見ながらある程度の方向合せがすぐできるのは非常に便利です。疎調整もなれればすぐに終わると思います。しかし、微調整が結構大変です。特にEM-200では、極軸を左右に振る為に、押しネジ引きネジの要領で二つのツマミを操作して向きを変えるのですが、これの遊びが結構あるので、画面を見ながらだとなかなかにやり辛いです。また、この極軸合わせソフトは、設定値(大気差の緯度経度とか)を覚えてくれないのと、撮影ゲインを途中で変更できないなど、少々使いにくい所があります。

次回、撮影に行った時にはこれを使って極軸合わせをする予定ですので、精度はどうかなどの検証をしてみたいと思います。
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夜行虫とは天体撮影等、夜に出歩くのが多いことから名づけました。夜光虫の誤変換ではありません。海に潜ったり温泉浸かったりも趣味です。

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